プレイガイド

ヴォイドスタッフのすゝめ

執筆者: ぉゃっ (最終更新日: 2017-11-18 10:38:24)

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このガイドはバージョン 7.22.1 の時に書かれたものです。ガイドが書かれた後に新しいパッチがリリースされています。
アイテム等が削除されていたり、効果が変更になっている可能性がありますので、ご注意下さい。
***注意(2017年11月18日)***
シーズン8のプレシーズンに入ったことに伴い、ヴォイドスタッフおよびソーサラーシューズに変更が入りました。

ヴォイドスタッフ
2650ゴールド
+80 Ability Power
Unique Passive: 魔法防御貫通35%
魔法防御貫通40%


ソーサラーシューズ
1100ゴールド
Unique Passive: +45 Movement Speed
+15 魔法防御貫通
+18 魔法防御貫通


記事の内容は変更前の数値を元に計算されています。しかし、ヴォイドスタッフもソーサラーシューズも値段は変わらず性能が上がっているため、これらのアイテムを積む優先度も上がったと考えてください。
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一般的に、メイジ系チャンピオンには集団戦で敵チャンピオンに大きな魔法ダメージを与えることが求められます。
そのためには、多くの経験値を吸ってスキルレベルを高くすることや、多くの敵チャンピオンにスキルを当てることも重要ですが、最も手軽なのは状況に応じて正しいアイテムを購入することです。
「大きな魔法ダメージを出すには魔力を上げることが大事!ということでラバドン・デスキャップの出番だ!」とダメージ目的でを積む人をよく見かけます。
ラバドン・デスキャップ
3800ゴールド
+120 Ability Power
Unique Passive: 自身のAbility Powerが35%増加する

しかし、ちょっと待って下さい。本当にそれがベストのアイテムでしょうか。
ヴォイドスタッフのほうが大きなダメージが出たりしませんか?
ヴォイドスタッフ
2650ゴールド
+80 Ability Power
Unique Passive: 魔法防御貫通35%


直感的にはデスキャップのほうが魔力が高くなるため、ダメージが大きくなりそうに思えます。しかし、実際にダメージを計算してみると、相手の魔法防御や自分が魔法防御貫通アイテムを持っているかでも変化しますが、多くの場面でヴォイドスタッフのほうがダメージが大きくなるのです。

しかし、どのくらいダメージに差が出るのか、そして、相手の魔法防御がどれくらい高ければヴォイドスタッフのほうがダメージが大きくなるのかというのはスキルごとに計算してみないと分かりません。
そこで本ガイドでは、デスキャップとヴォイドスタッフを持つことでダメージがどのように変化するのかを、いくつかのスキルで実際にダメージ計算して比べてみます。

(長文読みたくないよって人は「どうしてデスキャップよりもヴォイドスタッフの方がダメージが大きくなるのか」と「まとめ」だけ読めばいいです。)
更新履歴
2017年05月26日:公開
2017年06月02日:一部手直し。新しい内容はありません。
イントロダクション
本ガイドでは、メイジ系チャンピオンがより大きなダメージを出したいときに、3rdアイテムでラバドン・デスキャップとヴォイドスタッフのどちらを購入するべきなのかを比較します。
また、比較のために3つのスキルを例に挙げ、そのスキルで与えるダメージが自分のアイテムと相手のMRによってどれくらい変化するのかを示し、魔力レシオによるダメージが高いスキルとベースダメージが高いスキルで優劣がどのように変化するかを示します。
この3つのスキルを挙げる理由として、
- 1. はスキルのベースダメージが同じで魔力レシオが0.1違うため、魔力レシオによる差が分かる
- 2. はスキルの魔力レシオが同じでベースダメージが60違うため、ベースダメージによる差が分かる
ためです。

なお、比較における条件として
- 1. パッチは7.9
- 2. マスタリーによる数値の変化は考慮外
(を含めるとLvを考慮する必要が出てきて、計算が複雑になるため)
- 3. ルーンによる数値の変化は考慮内
(ルーンによる影響はLvによって変化せず、また、魔法防御貫通の印と魔力の真髄はほとんどのメイジチャンプで採用されているため)
- 4. 3rdアイテムにラバドン・デスキャップとヴォイドスタッフを積んだ場合を比較対象に設定
(メイジが3rdアイテムを完成させるタイミングでは、タンク系チャンピオンがMRアイテムを完成させており、かつ、メイジ系チャンピオンはコアアイテムが完成しており、アイテム選択に余裕が出てくるため)
- 5. ヴォイドスタッフに加えておよびも購入した際のダメージも算出
(ラバドン・デスキャップとヴォイドスタッフは値段に1150ゴールドの差があるため、値段による差を是正する目的で個別に算出する)
- 6. 靴はでないと仮定
- 7. 1stアイテムと2ndアイテムで魔力を合計200確保していると仮定
とします。
例1:ラックスのE(シンギュラリティ)
シンギュラリティ
魔法DM: 240+0.6AP (スキルレベル5)



(縦軸:ダメージ 横軸:MR)

まずはラックスのEです。
ヴォイドスタッフ(青線)とデスキャップ(赤線)の比較だと、相手のMRが100を超えたあたりからヴォイドスタッフの方が大きなダメージを出しています。
また、ヴォイドスタッフ+ムダニデカイロッド(緑線)とデスキャップ(赤線)の比較だと、相手のMRが50を超えたあたりからヴォイドスタッフ+ムダニデカイロッドの方が大きなダメージを出しています。
MR100だとMeleeチャンピオンがMRアイテムを1つ積んでようやく達する数値ですが、MR50だとベースのMRが30のRangedがマーキュリーブーツを履くだけで超えます。
さらに、ヴォイドスタッフ+ブラスティングワンド(紫線)とデスキャップ(赤線)の比較でも、相手のMRが65を超えたあたりからダメージ量が逆転します。
MR65は前述のMR30のRangedがマーキュリーブーツを履いた数値にMRルーン9個分の数値を加えれば達します。
このため、相手のキャリーが1つでもMRアイテムを持っていれば、ヴォイドスタッフ+APアイテムを持つことでデスキャップを持っているときよりもダメージが大きくなると言えます。
また、よりMR数値が高いタンクに対してはさらに差が広がります。
例2:スウェインのW(鉤爪の束縛)
鉤爪の束縛
魔法DM: 240+0.7AP (スキルレベル5)



(縦軸:ダメージ 横軸:MR)

次にスウェインのWです。
ヴォイドスタッフ(青線)とデスキャップ(赤線)の比較だと、相手のMRが120を超えたあたりからヴォイドスタッフの方が大きなダメージを出しています。
また、ヴォイドスタッフ+ムダニデカイロッド(緑線)とデスキャップ(赤線)の比較だと、相手のMRが52を超えたあたりからヴォイドスタッフ+ムダニデカイロッドの方が大きなダメージを出しています。
スウェインのWはラックスのEと比較するとベースダメージが同じでAPレシオが高いため、魔力を伸ばすデスキャップによるダメージの伸び幅が大きくなります。
しかし、ヴォイドスタッフの場合は同じ金額でAPアイテムを買えるため、それでAPを補うことで、MRが低い相手に対してもデスキャップを積んだ場合と同じようなダメージを出しつつ、MRが高い相手に対してはデスキャップを積んだ場合よりも多くのダメージを出すことができるようになります。
例3:オリアナのR(オーダー:ショックウェーブ)
オーダー:ショックウェーブ
魔法DM: 300+0.7AP (スキルレベル3)



(縦軸:ダメージ 横軸:MR)

最後にオリアナのRです。
ヴォイドスタッフ(青線)とデスキャップ(赤線)の比較だと、相手のMRが100を超えたあたりからヴォイドスタッフの方が大きなダメージを出しています。
また、ヴォイドスタッフ+ムダニデカイロッド(緑線)とデスキャップ(赤線)の比較だと、相手のMRが45を超えたあたりからヴォイドスタッフ+ムダニデカイロッドの方が大きなダメージを出しています。
オリアナのRはスウェインのWと比較するとAPレシオが同じでベースダメージが大きいため、魔力を伸ばすデスキャップによるダメージの伸び幅が小さくなります。
どうしてデスキャップよりもヴォイドスタッフの方がダメージが大きくなるのか
デスキャップによって上がる魔力はスキルの魔力レシオによるダメージにしか影響がありませんが、ヴォイドスタッフによる魔法防御貫通は魔力レシオによるダメージだけではなく、スキルのベースダメージも加えたダメージ全体に影響を与えるからです。
さらにヴォイドスタッフは値段が安く、デスキャップとの差額でを買うことができ、さらに余裕があればが買えるため、魔力による差も補うことができます。
おまけ:ソーサラーシューズ(ペネ靴)によるダメージの変化
オーダー:ショックウェーブ
魔法DM: 300+0.7AP (スキルレベル3)



(縦軸:ダメージ 横軸:MR)

魔力100のコアアイテムを1つ(赤線と青線)あるいは2つ(緑線と紫線)持っているときに、ソーサラーシューズとブラスティングワンドのどちらを買ったほうがダメージが大きくなるのかを比較したグラフです。
これを見ると、コアアイテムが1つと2つどちらの場合でも、ソーサラーシューズの方が大きなダメージを出しています。
まとめ
アイテム1個ずつであれば、相手のMRが100より高くない限りはヴォイドスタッフよりもデスキャップのほうがダメージが大きくなります。
しかし金額で考えた場合、デスキャップを購入するよりも、ヴォイドスタッフを購入しさらにのどちらかを購入したほうが、相手のMRが50以上の場合により大きなダメージを与えられます。
(MR50がどのくらいの数値なのかというと、Rangedのレベル1時点でのMRが固定MRルーン9枚込みで42なので、これにマーキュリーブーツのMR25だけでも加われば、50を超えることになります。)

また、ソーサラーシューズについて、相手のMRが低ければを買ったときよりもダメージが大きくなりますが、相手のMRが高い場合はと大差ありません。

結論
皆さんもヴォイドスタッフを買いましょう
注意点
ここまで述べた内容は、魔法ダメージを上げることだけを念頭に置いていました。
しかし、チャンピオンの中には、魔力を上げることで回復量が増えたり()、魔力でスケールするシールドを持っていたり()、魔力でスケールする確定ダメージを持っていたり()するものもいます。
ここらへんのチャンピオンは、ヴォイドスタッフよりもデスキャップを積んだほうが耐久力が上がることで1発のダメージは小さくてもスキルを撃てる回数が増えて結果的に大きなダメージを与えたり、相手のMRに関わらずにより大きなダメージを与えることがあります。
状況に応じて、ヴォイドスタッフを積むべきなのか、デスキャップを積むべきなのか、はたまた他のアイテムを積むべきなのか、ご自身で判断してください。

執筆者

ぉゃっ



コメント 5件
1.
名無しサモナー 匿名ユーザ ID:9fd63df4
2017-05-15 19:34:32
以前にもヴォイドと帽子の比較でヴォイド推ししているサイトが一つだけありましたが、こちらの方が見やすくていいですね。
仮面は勿論のことアイテムによるAPダメージもヴォイドの方が通るので、私はそれから一度も帽子を積んでないです。
ただ一つだけ言わせて頂くと、APratioのある回復やシールドスキルを持ってるチャンプだとこの限りじゃないんですよね。
そこも考慮していただけていたら文句無しのガイドでした。

全体的によくまとまっているので高評価です。
2.
ぉゃっ 登録済みユーザ
2017-05-16 00:26:01
>> 1
コメントおよび高評価ありがとうございます。
ご指摘の通り、APスケールで回復量が上がるスキル持ち(ブラッドミア、スウェイン)、APでスケールするシールド持ち(カサディン、ビクター)、確定ダメージ持ち(ヴェルコズ)については帽子の優先度が上がると考えています。
今後、記事に追記する予定なので、その際に明記します。
3.
名無しサモナー 匿名ユーザ ID:6a3a27a2
2017-05-25 23:34:55
高評価です。最近MR30固定だった連中がレベルでMR30→38.5へ増加するようになってなおのことヴォイド→ラバドンの順で積む方が強いパターン多いですよね。
お前は指導教員かというような注文ですが、おまけのみならず全てのグラフに軸ラベルを明記した方がよいと思います。
4.
ぉゃっ 登録済みユーザ
2017-05-25 23:55:14
>> 3
コメント、高評価およびご指摘ありがとうございます。
RangedもレベルでMRが上がるようになったので、前よりもヴォイドスタッフの方がラバドン・デスキャップより有効な場面は確実に増えていると思います。
グラフの軸ラベルについては書き忘れていたので追記しました。
こうして記事の形にしてみると、グラフの軸ラベルは画像内に書くべきだったとか、そもそも線が細すぎるなとか、自分の中の指導教員が指摘し始めるので、まとめて作り直すかもしれません。
5.
名無しサモナー 匿名ユーザ ID:2c17b44a
2019-12-03 04:14:15
まんこ

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